仕事内容
■募集背景
3D Architechは、米国の大学発スタートアップとして、ミクロ単位の解像度を実現する金属3Dプリンティング技術を開発してきました。グローバル展開を視野に入れた事業拡大フェーズに入り、日本拠点での研究開発・製品化を加速させるため数値シュミュレーションを用いた性能予測と製品設計を行っていただける人材を募集します。日本ではまだ黎明期にあるこの分野で、産業応用の第一人者としてのキャリアを築くチャンスです。
■ポジション概要
本ポジションは、次世代冷却デバイスの開発において、数値シミュレーションと理論的解析を駆使して設計・性能予測・最適化を推進する役割です。シミュレーションで得られた結果を背景理論や実測データと照らし合わせ、妥当性を検証しながら、製品設計に反映していただきます。さらに外部パートナーとの連携までを包括的に担当いただく裁量の大きなポジションです。
■業務内容
・伝熱モデル、熱流体シミュレーションを用いて冷却デバイスの性能予測・設計最適化を行い、実験データとの整合性を検証する
・複雑形状を対象とした解析モデルを構築し、必要に応じて改善や新規設計提案を行う
・シミュレーション結果を分析して傾向を把握し、製品仕様やプロセス条件を最適化して改善策を提案する
・測定原理や装置特性を理解し、実験データの妥当性や誤差を論理的に評価する
・得られた結果をわかりやすく説明し、材料エンジニアなど社内外の関係者と連携して開発に反映する
・最低限の監督下で主体的に業務を遂行し、変化の多いスタートアップ環境に柔軟に適応する
■企業紹介・事業内容
3D Architechは、米国の大学からスピンアウトしたスタートアップとして、ミクロンスケールでの金属3Dプリンティング技術を独自に開発。従来の製造では不可能だった材料設計や構造制御を可能にし、産業に革新をもたらす技術です。日本においてはR&D拠点を設立し、燃料電池や水電解装置、熱交換器などへの応用を中心に、製品化を急速に推進中です。世界市場を見据え、グローバルな技術商業化をともに実現する仲間を求めています。
必要な経験・スキル
■必須スキル・経験
• 熱工学、流体工学、機械工学、化学工学、あるいは関連分野での博士号または修士号を有すること。もしくは同程度の経験を有すること。
• 伝熱、流体数値シミュレーションの経験を有しスプレッドシートレベルの簡易計算から商用ソフトウェア(SolidWorks, Ansys, COMSOL, nTop など)まで幅広く扱えること
• 伝熱工学や流体力学の理論を理解し、専門家との議論や文献調査を通じてシミュレーション結果を背景理論と関連づけて説明できること
• 測定原理や装置特性を理解し、実験データの妥当性や誤差を検証でき、得られた数値の背景を考察して改善提案につなげられること
• 日本語による社内外での文書や会話でのコミュニケーションができ、結果を文書や図表で整理して論理的に報告・記録できること。また、英語による社内での文書や会話でのコミュニケーションができること
• チームでの研究開発経験があり、関係者と円滑に連携できること。
• 新しいツールや手法を積極的に学び、変化の多い環境に柔軟に対応できること。不確定の段階でも迅速に相談や情報共有を行えること
■歓迎スキル・経験
• 熱マネジメント製品の設計または開発経験
• 実験測定と数値シミュレーションを組み合わせた研究・開発経験
• 測定系の設計・製作、測定手法の開発や改造を通じて性能向上を実現した経験
• 数値計算に関するプログラミングスキル(自作ソルバーやOpenFOAMなど)
• 多孔質体、複雑形状、複合材料、多層材料の取り扱い経験
• 学生や若手メンバーの指導・メンター経験
■求める人物像
・素材の力で世界を変える技術に挑戦したい方
・変化を楽しみ、自ら問いを立てて行動できる方
・スタートアップ環境でスピード感ある仕事に取り組みたい方
・異分野の技術者と協働しながら課題解決できる方
募集概要
(フルタイムの場合)
3D Architech Japan, Inc.について
Vision
"Mission"
製造技術でエネルギー効率を根本から変革し、持続可能なカーボンニュートラル社会を実現する。
"Vision"
データセンター冷却を起点に、AIの進化を支えるだけでなく、将来的には水電解によるグリーン水素製造や次世代エネルギーシステムにも応用し、世界規模でのエネルギー消費削減と持続可能な社会の実現を目指します。
事業内容
3D Architechは、ボストン発のディープテック・スタートアップとして、米国と日本を拠点に事業を展開しています。カリフォルニア工科大学(Caltech)で生まれた研究成果を基盤に、弊社独自の「ゲルベース金属製造技術」を開発し、産業界に新たな革新をもたらします。
いま、世界のデータセンターは深刻な課題に直面しています。AIの急速な普及によりチップの発熱は増大し、冷却のために膨大な電力が消費されています。その割合はデータセンター全体の電力使用の最大40%にのぼり、コストだけでなく、地球規模でのエネルギー問題・環境負荷の増大にも直結しています。
私たちは、この課題を独自のゲルベース金属製造技術で解決します。従来技術では不可能だった10ミクロン単位の精密構造を可能にする技術であり、これまでにない冷却デバイスの設計が可能となります。その結果、電力消費量の大幅な削減を実現し、AIの持続的な発展を支えると同時に、世界のエネルギー消費を大幅に削減する可能性を秘めています。
現在、私たちは少数精鋭のチームで、社会的にも技術的にも大きな挑戦に取り組んでいます。裁量を持ちながら共に挑戦を楽しみ、未来を変える仲間を募集しています。
CEO
成田海
最終学歴、学位及び取得年(西暦):カリフォルニア工科大学、博士号(材料科学)、2021年
事業経歴:
2021.7-2022.12 24M Technologies, Inc (米、ボストン) Battery Engineer
2021.10-2022.10 MIT 客員研究員
2023.1- 現在 3D Architech CEO/Founder
カリフォルニア工科大学(Caltech)のPhD課程にて最先端の材料研究に従事し、その成果をもとに3D Architechを創業しました。博士課程の研究では、ナノ・マイクロスケールの3Dプリンティングによる電池材料開発に取り組み、MIT Technology Review Innovators Under 35 に選出されるなど国際的にも高く評価されています。また、3D Architechのコア技術であるゲルベース金属製造技術の研究成果は、世界的な科学誌 Nature に掲載されました。
「製造技術でエネルギー効率を根本から変革し、持続可能なカーボンニュートラル社会を実現する」ことをミッションとし、日米を拠点に事業を推進しています。スタートアップならではのスピード感と、研究者として培った深い専門性を両立しながら、社会に大きなインパクトを与えるものづくりを目指しています。
メンバー
工藤朗
最終学歴、学位及び取得年(西暦):マサチューセッツ工科大学、博士号(材料科学・工学) 2016年
事業経歴:
2016-2018 カリフォルニア工科大学 Resnick Institute Postdoctoral Fellow (博士研究員)
2018-2020 デンマーク工科大学 Eurotech Postdoc Programme (博士研究員)
2020-2024 東北大学材料科学高等研究所(AIMR) 助教
2024-現在 3D Architech合同会社 R&D Fellow
海外での研究経歴が豊富で、世界最高峰のMITでPhDを取得。在学中にはローレンスリバモア国立研究所でのインターンシップにも参加。卒業後はCaltechおよびデンマーク工科大学でそれぞれフェローシップを授与され博士研究員として勤務し、3Dプリント技術および微細加工技術に関する研究に従事。実験・シミュレーションから装置の自作および改良まで、広く経験を有する。2020年に帰国し2024年まで東北大学材料科学高等研究所(AIMR)の助教を務めた間も、米国や英国の大学と新規の国際共同研究を展開した。材料科学の深い専門知識と研究遂行能力に長け、論文をこれまで20本以上発表。3Dプリンティングを用いたエネルギー材料技術に関してメディアにも取り上げられており、特にカーボン材料の3Dプリント技術に関して分野をリードする、国内外で注目される研究者である。
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